人間と動物の根本的な違いを「お墓をつくるか、つくらないか」ということによって説明したのは、フランスの思想家アランでした。彼はこれを「亡くなった人に対する礼節」と言っています。
亡くなった人を偲び、故人の持っていた徳や能力を称え、過去の偉人たちをめざして努力するところに人間の進歩がある、お墓はそのために意味があるのだ、と言っているのです。
そして、礼節を重んじる日本人はアランの言葉どおり、どこの家でも人が亡くなると心を込めてお墓を立ててきました。
ところが最近は、生きているうちから自分のお墓や夫婦のお墓を建てる人が急激に増えてきました。 このように、生きているうちから建てるお墓のことを「寿陵」といいます。
以前は、石材店で建てるお墓全体のうち寿陵の占める割合は5%位のものでしたが、現在では70%以上になっている墓所もあります。
寿陵がこんなに急増した直接の原因は、増え続ける人口に対して、都市部での深刻な墓地不足があります。都市部での新しい霊園開発は、適当な土地が不足していることでほとんどストップしている状態です。 |